補聴器の音量調整は自動?手動?|場面に合わせて切り替わるしくみ

補聴器はつけている間じゅう、何もしなくても働き続けています。場面が変わるたびにご自身で操作する必要はありません。その裏で動いているのが、自動で調整する機能です。地味ですが、日々の使い勝手をいちばん左右する部分かもしれません。
音量を自動で加減しています
聞こえにくさのある方の多くは、小さい音が聞こえにくい一方で、大きい音はうるさく感じます。聞こえる音量の幅そのものが狭くなっているという状態です。
ですから補聴器は、単純にすべての音を同じだけ大きくするわけではありません。小さい音は大きく持ち上げ、もともと大きい音はあまり上げない。この加減を、音が入ってくるたびに自動で行っています。食器のぶつかる音やドアの閉まる音で驚かずに済むのは、この働きによるものです。
場面を判別して切り替えます
多くの補聴器は、いま置かれている音環境がどういう場所かを判定しています。静かな室内、会話、騒がしい場所、屋外、音楽など、いくつかの型に当てはめる形です。
判定結果に応じて、雑音を抑える強さや指向性の効かせ方を切り替えます。静かな部屋では周囲全体を自然に拾い、駅に着けば雑音を抑えて正面を優先する。この切り替えが自動で行われます。
上位の機種ほど、判別する場面の種類が多く、切り替えもなめらかです。急に音質が変わったと感じにくいのは、時間をかけて少しずつ移行しているためです。

手動で切り替えることもできます
自動に任せきりにせず、ご自身で切り替えることもできます。補聴器のボタン、あるいはスマートフォンのアプリから、あらかじめ用意したプログラムを選ぶ方法です。
よくお作りするのは、テレビ用、会議用、屋外用といった組み合わせです。決まった場面で決まった困り方をされる方には、自動より手動のほうが早いことがあります。どのプログラムを何個用意するかは、生活をうかがったうえでお決めします。
自動がいつも正解とは限りません
場面の判定は、その場の音を手がかりにした推測です。実際の意図とずれることもあります。静かなレストランで音楽が流れていれば音楽の場面と判定されるかもしれませんが、ご本人は向かいの方と話したいわけです。
ですから、思ったような聞こえにならない場面があれば、そのまま我慢せずにお持ちください。どの場面で違和感があるかがわかれば、判定の効かせ方を調整したり、その場面専用のプログラムを足したりできます。買ったあとに合わせていく機器だというのは、こういう意味でもあります。
まとめ
自動調整には、音量の加減を絶えず行う働きと、場面を判別して設定を切り替える働きがあります。判別の細かさと切り替えのなめらかさは価格帯で変わります。
自動が合わない場面は、調整で寄せていけます。購入後の調整は当店で承っていますので、気になる場面があればお聞かせください。
どの機能が必要かは、人によって違います
記事でご紹介した機能が、ご自身の生活に必要かどうか。ふだんどんな場面でお困りかをうかがって、認定補聴器技能者がご提案します。



