認定補聴器技能者とは|できること・いる店の探し方・資格の取り方

認定補聴器技能者は、補聴器の測定・選定・調整・アフターケアを担う専門資格で、公益財団法人テクノエイド協会が認定しています。国家資格ではありませんが、4年間の講習と試験を経て取得し、5年ごとに更新する資格です。
補聴器は、メガネのように「かければすぐに見える」ものではなく、一人ひとりの聞こえの状態に合わせて細かく調整する必要がある機器です。この調整を専門的に担うのが認定補聴器技能者です。この記事では、何をしてくれる人なのか、いる店の探し方、資格の取り方をまとめます。
認定補聴器技能者とは
認定補聴器技能者は、公益財団法人テクノエイド協会が認定する資格で、補聴器の専門知識と調整技術を研修・実務を通じて習得し、試験に合格した人だけが名乗ることができます。単に補聴器を販売するだけでなく、聞こえの状態を測定し、生活環境に合わせて機器を調整し、購入後も継続的にサポートする役割を担っています。
よくご質問をいただくのですが、認定補聴器技能者は国家資格ではありません。公益財団法人テクノエイド協会が付与する認定資格です。ただ、取得までの道のりは短くありません。日本補聴器技能者協会の説明によると、4年間の講習期間を経て試験に合格する必要があり、資格を取ったあとも5年ごとに講習を受けて更新します。なお、合格率は公表されていません。
認定補聴器技能者がすること
日本補聴器技能者協会は、認定補聴器技能者の仕事(フィッティング)を、次の流れで説明しています。
- 事前のご相談。補聴器を使いたい動機や場面をうかがい、目標を決めます
- 聞こえの測定。音の聞こえと、ことばの聞き取りを測ります
- 補聴器の選択。測定の結果、ご希望、耳の状態などから、機器を選んでご提案します
- 補聴器の調整。出す音の大きさを決め、テレビや電話など場面に応じたプログラムを設定します
- 効果の測定。補聴器をつけた状態で、ことばの聞き取りなどを確かめます
- 補聴器の特性の測定と記録
- 装用のケア。ご本人とご家族への長期的なケアと、使い方のご案内を行います
売って終わりではなく、測る、合わせる、確かめる、その後も見る、までが仕事です。
なぜ専門店での購入が大切なのか
補聴器は「つけて終わり」ではなく、つけてからの微調整が仕上がりを左右します。同じ聞こえの状態でも、生活環境(静かな家で過ごす時間が長いか、外出や人との会話が多いか)によって最適な設定は変わります。認定補聴器技能者が在籍する店舗では、購入後も定期的に来店いただき、聞こえ方の変化に合わせて調整を重ねていくことができます。
数字で見ると、どれくらい差が出るのか
日本補聴器工業会が全国で実施している調査に、誰に調整してもらった機器かで満足度と使われ方がどう違うかを見た集計があります。
| 使っている機器 | 満足度 | 平均使用時間 | まったく使っていない |
|---|---|---|---|
| 認定補聴器技能者が対応した補聴器 | 60% | 8.3時間 | 3% |
| それ以外の人が対応した補聴器 | 53% | 8.9時間 | 3% |
| 集音器・通販の補聴器など | 46% | 3.8時間 | 33% |
満足度は、認定補聴器技能者が対応した場合のほうが7ポイント高くなっています(全体では54%)。使用時間はどちらも8時間台で差がありません。はっきり違うのは集音器や通販で手に入れたもので、3人に1人がまったく使っていません。調整を受けた補聴器では、この割合は3%です。

買った機器が引き出しにしまわれてしまうかどうかは、機器そのものより、聞こえを測って合わせる工程があったかどうかで決まっている、と読める数字です。
出典:JapanTrak 2025(一般社団法人日本補聴器工業会)。補聴器所有者 n=448。
なお、「認定補聴器技能者」という名称を知っている人は、聞こえに困っている人全体で18%、補聴器をお持ちの方でも48%にとどまります。購入したときに対応した人が認定補聴器技能者だったと認識している購入者は44%でした。
調整の有無で満足度や使用時間がどう変わるかは、補聴器の効果はどれくらい?満足度54%と、差がつく理由でさらにくわしく見ています。
認定補聴器技能者のいる店を探すには
お近くの店舗に認定補聴器技能者がいるかどうかは、資格を認定しているテクノエイド協会が公開している「認定補聴器技能者 情報検索システム」で調べられます。都道府県や店舗名から、在籍している技能者を確認できます。
ここで一点、知っておいていただきたいことがあります。この検索システムに載っているのは、情報公開に同意した認定補聴器技能者だけです。検索して出てこなかったからといって、その店に在籍していないとは限りません。気になる店舗があれば、直接「認定補聴器技能者はいますか」とお尋ねいただくのが確実です。
もうひとつの目安が「認定補聴器専門店」です。こちらは人ではなく店に対する認定で、認定補聴器技能者が常勤していること、防音室や測定機器がそろっていることなど、設備と体制の基準を満たした店舗だけが名乗れます。一軒ずつ在籍を調べなくても、認定補聴器専門店であれば、測って合わせるための環境が整っていると考えていただいて差し支えありません。
補聴器サロンの認定補聴器専門店
補聴器サロンは百貨店の中に5か所あり、そのうち日本橋・横浜・町田の3店が認定補聴器専門店です。
- 日本橋髙島屋S.C. 本館5階(東京メトロ銀座線「日本橋駅」B2出口 直結)
- 横浜髙島屋 6階(横浜駅西口 直結)
- 小田急百貨店町田店 5階
近鉄百貨店上本町店・丸井今井札幌本店でも、聴力の測定からご購入後の調整、2週間のお試しレンタルまで承っています。
補聴器サロンでのサポート内容
- 聞こえの状態のヒアリング・測定
- 生活スタイルに合わせた機種のご提案
- 購入後のフィッティング調整
- 定期的なメンテナンス・お手入れのご案内
補聴器サロンでは、認定補聴器技能者が在籍する店舗で、購入前のご相談から購入後のアフターケアまで一貫して対応しています。
認定補聴器技能者になるには
認定補聴器技能者の資格は、公益財団法人テクノエイド協会が実施する養成課程の講習を受け、認定試験に合格することで得られます。講習の期間は4年間です。資格を取ったあとも、5年ごとに講習を受けて更新します。
受講の条件や日程などのくわしい内容は、テクノエイド協会の認定補聴器技能者養成事業のページと、日本補聴器技能者協会の案内をご確認ください。
お店を選ぶときの見どころは「補聴器専門店の選び方|後悔しないための5つのチェックポイント」にまとめています。
よくあるご質問
認定補聴器技能者は国家資格ですか
国家資格ではありません。公益財団法人テクノエイド協会が認定する資格です。4年間の講習期間と試験を経て取得し、その後も5年ごとに講習を受けて更新します。
合格率はどれくらいですか
合格率は公表されていません。4年間の講習を修了した人だけが試験を受けられる仕組みのため、受験までの段階で年数がかかります。
認定補聴器技能者の一覧はどこで見られますか
テクノエイド協会の「認定補聴器技能者 情報検索システム」で、都道府県や店舗名から調べられます。ただし掲載されているのは情報公開に同意した方だけですので、載っていない店舗に在籍していないとは限りません。
認定補聴器技能者になるにはどうすればよいですか
公益財団法人テクノエイド協会が実施する養成課程の講習を4年間受け、認定試験に合格することで資格が得られます。取得後も5年ごとに講習を受けて更新します。受講の条件や日程は、テクノエイド協会の案内をご確認ください。
認定補聴器技能者は何をしてくれますか
聞こえの状態の測定(音の聞こえ・ことばの聞き取り)、機種の選定、補聴器の調整、装用した状態での効果測定、ご購入後の長期的なケアまでを担います。テレビや電話など、場面ごとのプログラム設定も行います。
買う前に、試せます
実際の聞こえは、つけてみないと分かりません。全店でお試しレンタルを承っています。ご予算やご希望をうかがったうえで、合いそうな機種をご案内します。



