つけ始めは違和感がある?慣らし期間の乗り越え方

補聴器をつけた初日、「うるさい」とおっしゃる方は珍しくありません。これは故障でも調整ミスでもなく、多くの方が通る道です。なぜそうなるのか、どう乗り越えるのかをご説明します。
なぜ最初はうるさく感じるのか
聞こえにくい状態が長く続くと、脳は小さな音が入ってこない状態に慣れています。冷蔵庫の音、衣ずれの音、自分の足音。そうした音を「聞かなくてよい音」として処理しなくなっているのです。
補聴器をつけると、それらが一度に戻ってきます。音が増えたのではなく、久しぶりに聞こえるようになった音を、脳がまだ仕分けられていないという状態です。この仕分けを取り戻すのに時間がかかります。聞こえと脳の関係は音を聞いているのは耳ではなく脳?でご説明しています。
慣らしの進め方
静かな場所から始めます
最初からにぎやかな場所で使うと、情報量が多すぎて疲れてしまいます。ご自宅で、テレビや新聞を読みながらといった静かな環境から始めてください。

時間を少しずつ伸ばします
最初は1日2時間から3時間程度。疲れたら外して構いません。慣れてきたら少しずつ伸ばし、最終的には起きている間ずっとつけている状態を目指します。
外出先へ広げます
自宅で違和感がなくなってきたら、買い物、散歩と場面を広げます。困った場面があれば覚えておいて、次のご来店でお聞かせください。
どれくらいかかるのか
個人差が大きいところです。数週間で気にならなくなる方もいれば、数か月かかる方もいらっしゃいます。聞こえにくい期間が長かった方ほど、慣らしにも時間がかかる傾向があります。早めに始めたほうがよいと申し上げるのは、このためでもあります。
我慢しなくてよい違和感もあります
慣れれば解決するものばかりではありません。次のような場合は調整が必要ですので、そのままにせずお持ちください。
- 耳が痛い、圧迫される感じがある。これは耳栓の形や大きさの問題です
- 自分の声が頭に響く、こもる
- ピーという音が鳴り続ける
- 特定の音だけが突き刺さるように感じる
痛みは慣らしの対象ではありません。耳栓・イヤモールドの役割もあわせてご覧ください。
調整は何度でも
使い始めの時期は、その時点の慣れ具合に合わせて設定を少しずつ上げていきます。最初から最終的な設定にすると、ほとんどの方が耐えられません。段階を踏むことが前提の機器だとお考えください。
当店では購入後の調整を承っています。回数の制限はありません。
ご家族の接し方は「使い始めた家族にどう接する?まわりの人ができるサポート」にまとめています。購入の前によくいただくご質問は「補聴器のよくある質問|購入前に知っておきたいこと」にまとめています。
まとめ
最初の違和感は、脳が音の仕分けを取り戻す途中で起こるものです。静かな場所から、短い時間から始めてください。ただし痛みやピー音は別問題ですので、遠慮なくお持ちください。
調整と点検を承っています
聞こえ方は時間とともに変わります。使い心地が変わってきたと感じたら、調整でよくなることがあります。点検とクリーニングもあわせて承ります。



